イタリア旅行で知っておくべき海外旅行保険の選び方
(写真は、ピサの斜塔とドゥオーモ )
医療費の高いイタリア。保険の手当は万全に。
世界遺産の数が世界一で、食べ物が日本人の口に合うなどの理由で、ヨーロッパの中でも特に人気があるイタリアですが、病院で治療を受けるときの医療費はかなり高額です。
比較的、費用の安い公立病院は
・待ち時間が長い(数日になる可能性も有り)
・清潔感に欠く
・利用言語は原則全てイタリア語
ということもあり、外国人旅行者は私立病院を使うケースがほとんどです。
そのため医療費は、日本と比べてかなり高額となります。
海外旅行保険の治療・費用の補償額は最低でも1000万円以上あるものを選ぶと良いでしょう。
スリ・盗難対策に携行品保障は必須!
私はヨーロッパは15カ国以上行っていますが、イタリアはヨーロッパの中でも一番治安が良くないといっても過言ではありません。
スリやひったくりが横行しており盗難のリスクがとても高いです。 購入したブランド品を持って歩いていたら突然後ろからひったくりされた、というケースもあります。
また、イタリアには北部から南部までたくさんの有名観光地が点在しています。 定番のローマやベネチアだけでなくアマルフィなど魅力的な観光地も多いため、長期で行かれる方も多いですね。
鉄道ではなく飛行機を使って移動することが多くあることから、ロストバゲージの可能性も高くなります。
そのため荷物が無くなった時のために、海外旅行保険では携行品保障が手厚いプランを選ぶようにしましょう。
主要各社の海外旅行保険の価格・特長比較
5泊6日のイタリア旅行を想定し、人気4社の海外旅行保険を分析します。
さきほど書いたようにイタリアの治療費用は高いので「治療・救援費用補償は最低でも1000万円は必要」と考え、治療・救援費用補償が1000万円プランを比較しています。
損保ジャパン 日本興亜 |
三井住友海上 火災保険 |
AIG保険 | JI傷害 火災保険 |
---|---|---|---|
総合評価 |
総合評価 |
総合評価 |
総合評価 |
2,570円 (PAプラン) |
2,360円 (タイプA) |
5,680円 シンプルプラン |
2,400円 (節約プラン) |
安さ
サービス 満足度 |
安さ
サービス 満足度 |
安さ
サービス 満足度 |
安さ
サービス 満足度 |
料金(保険料)は各保険会社のHPからの抜粋です
実際にイタリアでかかった治療費用の事例
次に実際に起きた通院・入院にかかった費用事例を紹介します。
ウィルス性心筋炎で21日間入院し、1000万円の治療費
ウィルス性心筋炎と診断されて21日間入院した。
救援者として家族が駆けつける。
医師・看護師が付き添い、医療搬送された。
転倒して骨折し19日の入院と手術。820万円の治療費がかかった
ホテル内で転倒して大腿骨頸部骨折と診断され19日間入院・手術。
家族が駆けつける。
看護師が付き添い医療搬送された。
肺塞栓症を起こし、300万円の入院費がかかった。
往路機内で意識を失って到着後に搬送され、肺塞栓症と診断され入院。
家族が駆けつけ、医師が付き添いで医療搬送された。
イタリアの医療費用の相場
イタリアの治療費の相場は下記の通りになります。
日本の医療費目安 | フランスの医療費目安(私立病院) | |
---|---|---|
初診料 | 2,820円 | 25,200円~ 28,700円 |
病室使用料 (1日平均) |
【個室】 1日あたり 3~4万円 【ICU】 1日あたり 約10万円 |
【個室】 1日あたり 69,900円~ 119,500円 【ICU】 1日あたり 419,700円 |
盲腸手術 | 約40万円 (10割負担の場合) |
約53万円 (手術・病室代込、入院2日) |
日本への 医療搬送費用 |
- | 【定期便】 250万円 【チャーター便】 約2,000万円 |
※参照:ジェイアイ傷害火災保険株式会社「海外の医療事情」より
イタリアの治安、衛生事情について
ローマ、ミラノなどの中心地の駅付近は特に治安が悪いです。
ホームレスや物乞いも多く雰囲気も悪いため、夜遅くに出歩くことは控えましょう。
衛生状況は、基本的に問題ありませんが水道水は日本とは異なり石灰分が多い硬水ですから、体調が不安な人はミネラルウォーターを選ぶのが無難です。
イタリア旅行で注意すること
体調管理は日本にいる時以上に気をつける
イタリアでは、どの都市も徒歩移動が基本です。そのため、疲れがとても貯まりやすい国です。
2018年には、日本人観光客の男性(63歳)が疲労のためピサの斜塔で倒れ亡くなるという事故もありました。
イタリアのピサの斜塔で日本人旅行者が亡くなる事故。旅行の疲れが原因か。
町歩きをする際はこまめに休んだり、夜は早く帰宅するなどと、体調を崩さないようにスケジュール管理に気を付けましょう。
集団でのスリに気をつける
イタリアのスリでの特徴は、「グループによる犯行」です。
気を引くグループとその隙を狙ってスリを行うグループに分かれて犯行を行う、「集団でのスリ」が多いのです。
大人だけでなく子供のみの集団スリのケースも多数あります。
状況でいうとスーツケースを運んでいる時や、場所でいうと地下鉄・人が多い有名観光地での犯行が多いため、特に注意すると良いです。
最後にこの記事のまとめ
- ・海外旅行保険には必ず加入する
- ・医療費用補償は最低でも1000万円(出来れば無制限補償が望ましい)。
- ・観光客を狙ったスリやひったくりが多い国なので要注意。
- ・盗難やひったくり、ロストバゲージに備える携行品保障が手厚い保険を選ぶ。