2019年11月4日にフランスの高速道路で、格安長距離バス会社「フリックスバス」の車両が横転する事故が起きました。
この事故では日本人男性1人を含む33人がケガをしました。
フリックスバスは2013年創業で、ヨーロッパとアメリカで事業を展開している長距離バス会社です。
ヨーロッパは他国と陸続きの国も多いため、長距離バスを移動手段として利用する方も多いです。フリックスバスはヨーロッパ中に路線があることや、料金が格安なことなどから人気があります。
ただ、良い点だけではありません。
フリックスバスでは、今回の事故を含め2019年だけですでに5件の重大事故が発生していて、5件の事故の中にはエンジントラブルや居眠り運転によるものもあり、そのうち2件の事故では死者も出ました。
他のバス会社から批判されるほど料金が安く設定されており、フレックスバスが無理な運行スケジュールをたててたり、バスがメンテナンス不足であった可能性も指摘されています。
日本でも数年前に長距離バスによる死亡事故が発生し、事故原因として運転手の過重労働が指摘されました。
その後は状況は改善され、現在でも長距離バスは人気の交通手段です。
他の交通手段に比べて割安な運賃であり、女性専用便もあるなど日本のバスサービスは充実してきています。
一方で、ヨーロッパで複数の国を訪れる予定の方の中にはフリックスバスの利用を考えている人もいると思いますが、正直なところお勧めできません。
事故のリスクに関してはどの交通手段でも起こる可能性がありますが、やはりわずか半年間で5件もの重大事故が起きていることは大きな問題だと思います。
またフリックスバスを含めヨーロッパの長距離バスは日本のバスに比べて清掃が行き届いておらず、客層も良いとは言えません。
運行ができなくなった場合の代替交通手段がないこともあり、バスが故障してしまい高速道路の途中でバスから降ろされた、なんてこともあるようです。
トラブルも含めて楽しめる方は良いかもしれませんが、安全に旅を楽しみたい方にはバスよりも鉄道の利用をお勧めします。