フランス・パリ市内で日本人が塩酸をかけられる。コロナきっかけのアジア人差別か。

2021年2月10日の夕刻、フランスのパリ17区の公共空間において、日本人被害者が友人3人と歩いていたところ、フードをかぶり、下を向いて歩いてきた3人組からいきなり顔に向けて液体をかけられたという事件がありました。

被害者ははじめから不審に思って注意をしており、グループの1人が液体の入ったボトルを取り出した瞬間に危険を察知して顔を手でガードしたそうです。

そのため、顔に液体がかかる事はありませんでしたが、掌を火傷したため病院で医師の診断を受けたところ、塩酸による火傷だと判明したそうです。

顔や目にかからなかったので大事にはいたりませんでしたが、少しでも液体のかかる場所がズレていたら取り返しのつかない事案に発展していたと外務省が注意喚起をしています。

観光名所の近くで起こった衝撃的な事件

パリ17区は凱旋門の近くにあり、日本人もよく通る場所です。
外務省のサイトでは、2019年2月にパリ市のメトロ内で起こった硫酸を使った事件、2020年11月にはアジア人狩りの事件についても触れ、暴力を伴う犯罪が絶えないため、十分注意するように呼びかけています。

パリ17区長がこの事件の捜査に積極的な姿勢を見せたため、SNS上では日本人からの反発の声も上がっています。

また、フランスではコロナウィルス感染拡大後、発生源とされた中国への反発から発展し、アジア人差別が加速している現状があります
今回の事件がアジア人差別に繋がるものなのか、無差別で狙われたものなのか分かりませんが、現地の治安が悪化していることから一層の注意が必要です。