フィリピンでデング熱が猛威!過去の被害実態や渡航者がすべき対策。

フィリピンのデング熱。被害実態と旅行者が出来る対策。

フィリピン現地で猛威を振るっているデング熱の流行・被害状況

フィリピンでは、蚊の媒介により感染するデング熱が猛威を振るっており、2019年7月15日に現地保健省から警告宣言が出されています。
またフィリピン日本大使館とダバオ日本総領事館も、2019年7月22日に注意喚起情報を発表しています。

フィリピンにお住まいの皆様及び旅行者の皆様へ
在フィリピン日本国大使館

フィリピン保健省は、今年1月1日からのデング熱の感染者数が昨年同時期に比べ85%増加し、11万人を超えたと発表しました。
フィリピン保健省は、7月15日に全国に警告宣言を発出し警戒を呼びかけています。

「引用元:在フィリピン日本大使館」

デング熱はデングウイルスを保有する蚊を媒介して感染します。
フィリピンでは6月から本格的な雨期に入り、蚊が大量発生したことで、感染者が増えたとみられています。
フィリピンの保健省によると、2019年1月~7月下旬までの感染者は約16万8千人にも上り、前年同時期の約2倍とのことで、死者は720人を超えています

日本人に人気の観光地であるセブ島付近でも感染者が多く出ており、渡航する人は注意が必要です。

デング熱にかかるとどのような症状が出るのか?

デングウイルスに感染すると、2~14日(多くの場合は3~7日)の潜伏期間の後、突然高熱が出ます。高熱は1週間ほど続くこともあります。

初期症状には、
・高熱
・頭痛
・目の奥の痛み
・顔面紅潮
があり、続いて全身筋肉痛や関節痛、倦怠感の症状が現れます。
発熱から3~4日後には胸あたりに発疹が出て、その後は手や足、顔にまで広がります。

現在のところデング熱の治療薬はないため、解熱剤や水分補給等の対症療法を施すしかありません。
多くの方は1週間ほどで回復しますが、中には重症化して死に至るケースもあるため注意は必要です。

世界中に広がりつつあるデング熱の被害実態

デング熱の主な流行地域は、東南アジア・南アジア・中南米・アフリカで、日本に最も近い流行地域は台湾です。
世界では毎年約1億人がデング熱に感染しており、感染者数は増加傾向にあるようです。

日本では、流行地域に渡航した方がデングウイルスに感染し、帰国後に発症する輸入デング熱の症例が報告されています。
国立感染症研究所によると、日本では毎年200人前後の方が発症しているようです。

ただ、渡航歴が無くてもデング熱を発症した事例もあります。
2014年には東京都の代々木公園で蚊に刺された中学生がデング熱を発症しましたが、この中学生に渡航歴はなく、代々木公園がデング熱の発生源と推定されました。
このときは最終的には都内で104人の方がデング熱を発症しました。

代々木公園がデング熱の発生源になったのは、デングウイルスを保有した蚊が、積荷等と一緒に日本へ入り込み、公園内に住みついたからしょう。
世界でデング熱の発症が増加傾向にあるのもこのようなことが原因でしょうし、今後も増えていくと思います。

これからフィリピンに渡航する人がすべき対策!

フィリピンへ行く方は長袖長ズボンを着用し、虫除け薬を忘れずに塗りましょう。
デング熱の原因となる蚊が多くいる水たまりには、近づかないことをお勧めします。
もしデング熱が疑われる症状が出た場合は、すぐに現地の医療機関で受診してください。

渡航前には海外旅行保険に入っておくことを強くお勧めします
海外で病院にかかると健康保険が効かないので全額自己負担となり、その治療費はかなり高額になります。

一般的な海外旅行保険であればキャッシュレスサービスが付いているので手持ちのお金が足りなくても保険会社が支払ってくれますし、通訳サービスも利用できるので自身の症状を現地語で詳しく伝えたいときにも力になるでしょう。

フィリピン旅行における海外旅行保険選びについては以下の記事でも詳しく記載していますので、よろしければご覧ください。
参考記事【フィリピン旅行の注意事項】フィリピン旅行で海外旅行保険が絶対必要な理由と、ベストな海外旅行保険とは