まずは、海外での保険金支払い事故がどれくらい起きているのかを見ていきます。
データによると、2016年度の事故発生率は3.4%でした。
2015年度は3.6%だったので、若干減少しています。
しかし過去10年の事故発生率をグラフで見ると、
となっています。
ここ最近は落ち着いてきているとはいえ、10年前と比べると増加傾向にありますね。
日本人が海外で狙われるケースもあり、以下は週刊ダイヤモンドに掲載された記事です。
海外では病院もビジネスの1つなのです。
■ 海外病院の過剰請求が横行!上海の高額すぎる外国人への医療費
「過剰と感じる施術もありました。退院日も教えません。やっぱり金儲けかと疑いました」と菊田さんは語っている。
上海で医療はビジネス。日本人に少しでも多く請求しようという、ここ数年の傾向は否定できない。
これらのデータや情報からも、
海外旅行保険の加入はどんどん必要になってきていることが分かりますね。
トップ3の中で、治療・救援費用のみが前年度よりも事故発生率が上昇していました。
前年の「治療・救援費用」の事故発生率は49%なので、2.5%上昇しています。
この原因は、2016年6月よりインターネット海外旅行保険の「
t@biho(たびほ)」で、「疾病に関する応急治療救援費用特約」の販売を開始したことにあるのでしょう。
この特約は、通常は補償対象外となる「持病の悪化を補償するための特約」で、他社でAIG保険会社も取り扱っています。
今まで持病のために割安なインターネット加入型の海外旅行保険を諦めていた方が加入したと思われ、事故発生率が上昇したのも持病を補償したことによるものかもしれません。
海外旅行保険の「治療・救援費用」は、保険金額を選ぶことができますが、保険金額に「無制限(支払い上限なし)」を選択している割合は45.9%です。
インターネット契約の場合はさらに低い傾向があります。
インターネットで加入する方は、保険料の安さを重視する傾向にあるのでしょう。そのため、保険金額を無制限で設定せずに格安プランを選択しているのだと思います。
確かに保険料を抑えることは大切なことですが、高額な医療費用事故にまきこまれる可能性も0ではありません。
たいしたことのない病気やケガだと思っていても、海外では思わぬ高額な医療費がかかることもありますし、なにより日本と違って海外での医療費は100%自己負担です。
お金を節約したいというお気持ちはとてもよく分かるのですが、海外での窮地に少しでも後悔がなくなるよう医療費用の保険金額は無制限にしておくことをオススメしたいですね。
それでも安く済ませたいという方は、以前に書いた「
海外旅行保険の料金の相場って?得する加入方法も徹底解説!」にも書いたように
① 窓口加入ではなくインターネットで安く加入する
② 損保ジャパンやジェイアイ傷害火災保険などの安めの保険会社を検討する
・
損保ジャパンの海外旅行保険
・
ジェイアイ傷害火災保険の海外旅行保険
③ クレジットカード付帯保険を活用し、不足分だけ海外旅行保険に入る
などのワザを実践し、費用を節約しつつ必要な保障を得るようにしましょう。