インドはガンジス川や多くの寺院がパワースポットとして人気の国で、世界中の観光客やバックパッカーが訪れています。
インドは不思議で魅力的な文化を持つ一方で、近年は経済発展が著しい国である一面も持っています。
そして実はインドでは医療分野も進んでいます。
インド旅行の際に加入する海外旅行保険の選び方の参考にもなりますので、ここでインドの医療事情について説明します。
インドは国策として医療産業に力を入れており、欧米で経験を積んだ医師が多くいます。
特に富裕層向けの私立病院では、世界でもトップレベルの医療技術と質の高いサービスが受けられ、さらに医療費用も欧米に比べて安く、手術を受けるまでの待機時間も短いことから、インド人だけでなく欧米の患者もインドまで医療を受けに来ています。
公立の医療機関にもいちおうイギリスやアメリカで研修した医師が在籍しており、医療水準も問題ありません。
ただし公立病院は現地の方で常に混雑しているので、観光客には不向きです。
このような医療事情を考慮すると、インド旅行で必要な海外旅行保険の医療保障費用は1000万円もあれば十分でしょう。
なお、インドの病院では英語は通じても日本語が通じる所はほとんどありません。
英語に自信があれば良いですが、自信のない方は通訳サービスのある海外旅行保険を選ぶと良いでしょう。
海外旅行保険には、通訳サービス以外にもキャッシュレスメディカルサービス等の充実したサービスが受けられます。
インターネットで加入すれば保険料も割安で済むので、インドへ行く方はそれらの充実した海外旅行保険に加入しておくことをお勧めします。
海外旅行保険が付帯されたクレジットカードを複数枚持って、医療費に備えようとする方もいますが、あまりお勧めできません。
クレジットカード付帯の海外旅行保険では医療費用の補償金額が低く、もらえる保険金額では足らなかったということも実際にあります。
他にも日本語通訳の派遣サービスやキャッシュレスサービスが利用できないカードもありますし、医療機関の紹介サービスがないカードもあります。 英語が中心のインドにおいて、これらのサービスがないのはかなり厳しいと言えるでしょう。
インドの医療施設の問題を考慮すると医療機関の紹介サービスは重宝しますので、クレカ付帯保険だけで済ますのではなく、保険会社が販売している海外旅行保険に加入しておくことをお勧めします。4泊5日のインド旅行を想定し、人気4社の海外旅行保険を分析します。
「治療・救援費用補償に1000万円は必要」と考え、治療・救援費用補償が1000万円プランを比較しています。
価格の安い保険会社であれば1,000円台の価格で1,000万円の治療費用の発生に備えられます。
保険会社名 | 保険料 (価格) |
特長 | 項目別評価 |
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1,590円(PAプラン) |
オリコン日本顧客満足度ランキング5年連続第1位を獲得していたり、海外旅行保険ランキングでも第1位となるなど圧倒的な人気のある保険です。 保険料がかなり安いうえに、必要な補償だけに絞って加入するフリープランがあったり、海外旅行保険の第一候補とも言える保険です。 |
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三井住友海上火災保険 「ネットde保険@とらべる」 (この保険の口コミ詳細) |
1,650円(タイプA) |
国内大手の保険会社として安くて充実した補償を提供する三井住友海上。 通常は補償対象外となる「歯科治療」に関しても補償されるのが特長。 |
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AIG保険会社 (この保険の口コミ詳細) |
4,000円シンプルプラン |
アメリカを中心に世界各国の医療機関と提携をしているAIG。 インターネット加入タイプの海外旅行は保険料が高めだが、保険期間が31日までであれば持病があっても加入できて、さらに持病まで補償されるので安心。 |
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料金(保険料)は各保険会社のHPからの抜粋です
インドで入院や手術を受けたときにかかった治療費用の実例を紹介します。
発熱・頭痛を訴え受診。
マラリアと診断され、現地病院からニューデリーの病院へチャーター機で搬送後10日間入院。家族が現地に駆け付けた。
野良犬に噛まれ、現地の医療機関で受診。狂犬病の予防接種を受けた。
体調不良のため、現地の医療機関で受診したところ、細菌性赤痢と脱水症状と診断され、3日間入院した。
インドの私立病院の医療費用相場を掲載します。
医療費自体は安めですが、現地で長期入院や医療搬送を受けたときのことを考えると、保険で備えた方がいいことが分かります。
日本の医療費目安 | インドの医療費目安 | |
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個室使用料 | 3~4万円 / 日 | 約16,000円 / 日 |
ICU使用料 | 約10万円 / 日 | 約19,200円 / 日 |
一般病棟 | 約15,000円 / 日 | 約6,400円 / 日 |
盲腸手術(入院3日間) | 約400,000円 (10割負担の場合) |
約128,000円 (入院2日) |
日本への医療搬送費用 | - | 約1,308,000円 (定期便利用、医師と看護師各1名付き添い) |
※参照:東京海上日動火災「世界の医療と安全2014年」
インドの治安は良いとは言えません。
外務省が運営する「海外安全ホームページ」によると、インドの大半の地域は「十分注意してください」という警告エリアとなっています。
インドではスリや置き引きの被害が多発しているため、貴重品はなるべく持ち歩かない方がいいでしょう。
また、特に女性は人通りの少ない場所や夜道を一人で歩くことは絶対に控えましょう。
危険レベル2以上の地域もあるので、旅行に行く前に必ず海外安全ホームページで現在の状況を確認し、危険な場合は無理に渡航しないことをお勧めします。
衛生面でも、気をつけることが多々あります。
まず生水は絶対飲まないでください。飲料水はミネラルウォーターの購入をお勧めします。
食べ物は必ず十分に加熱したものを口にするようにしましょう。
トイレ事情も日本とは大きく異なります。
インドでは用を足した後は紙で拭くのではなく、水で洗い流します。
そのためトイレットペーパーは備えられておらず、床も水浸しのところが多いです。
現地の習慣に倣うことに抵抗のある方は、日本からトイレットペーパーを持参した方が良いでしょう。
そのまま持っていくとかさばるので、芯を抜いて潰して持っていくことのが良いですね。
インド滞在中の注意点として、道路事情があります。
日本の道路事情に慣れていると、インドは驚きの連続です。
まずインドの道路は信号が少なく、歩道と車道の区別がほぼありません。
道路には、人と車、バイク、牛が入り乱れています。
車が人に道を譲ることはほぼなく、逆走も日常茶飯事で起きています。
このような道路事情ですから、道を歩くときは十分に気をつけてください。
またインドには犬や猿、牛などの野生動物が多くいますが、襲われる危険性もあるため、手を触れないようにしましょう。
特に犬は狂犬病の恐れがあるため危険です(インドは世界で一番狂犬病の犠牲者が発生している国で、毎年2万人以上が亡くなっています)。
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