熊本で男子高校生が無灯火自転車で事故。衝突された70代男性が死亡。

6月16日の午後8時頃、熊本県で高校2年の男子高校生が乗った自転車と散歩中の70代男性が衝突し、男性は後頭部を強く打ち、翌日に亡くなりました。
男子高生の乗った自転車にはライトが付けられておらず、無灯火で走行していたことから、熊本東署は過失致死の疑いもあるとして調査をしているとのことです。

午後8時ともなれば夜道は暗いですし、そこを無灯火での自転車でスピード走行していたとなれば、男子高校生および家族の責任が大きく問われることになりそうです。

日本各地で起きている自転車事故

自転車事故が日本各地で頻繁に起きています。

つい最近では、5月末に大分県で男子高生の乗った自転車が60代の女性とぶつかり、翌日に女性が死亡する事故が発生しています。この事故も夜間に発生しています。
詳細ページ 大分県で男子高校生が60代女性を自転車ではね、死亡させる交通事故が発生

また少し前になりますが、2008年には神戸で小学5年生の男子児童が乗った自転車が60代の女性をはね、女性が意識不明となった事故もあります。
この事故では、2013年に加害男児の両親に対して約9500万円の損害賠償が命じられました。

2017年12月には神奈川県で、ながらスマホで自転車に乗っていた20代の当時女子大生が70代の歩行者の女性をはね、死亡させる事故もありました。
この事故では加害者に執行猶予は付いたものの、自転車事故では初めての有罪判決が出されました。
女子大生はその後大学を退学しています。

熊本県での自転車保険の義務化の状況

上記で述べた神戸の自転車事故による約9500万円の損害賠償命令により、神戸市では全国で初めて「自転車保険の加入義務化」を盛り込んだ条例を制定しました。
その動きは全国の自治体へ広がり、自転車保険に関する条例を制定している自治体は年々増えています。

今回の死亡事故が起きた熊本県でも、2015年4月1より「熊本県自転車の安全で適正な利用の促進に関する条例」が施行されています。
この条例では「自転車保険の加入促進」を定めているほか、自転車を安全に運行するための利用者、保護者、学校長の責務が定められています。

このような条例が定められていますが、熊本県のホームページによると、2018年に熊本県内で発生した自転車事故は636件にも上り、全事故に占める割合は13%にまで増えているとのことです。
そして、自転車事故が占める割合は3年連続増加しているようです。

条例を定めるだけではあまり効果がないことが伺えます。

自転車の危険運転を少しでも減らすには

条例を定めても、一人一人の自転車に対する意識が変わらなければ、自転車事故は減らないでしょう。
自転車は免許不要で気軽に乗れる便利な乗り物ですが、正しく乗らないと時には人を死なせてしまう乗り物であることをしっかりと認識する必要があります。

特に自転車事故は10代が加害者になることが多いです
家庭や学校、地域でも自転車の危険性をしっかりと伝えることが大切です。

高額な賠償金には自転車保険で対策を

またルールを守って正しく乗っていても、思わぬ事故を起こしてしまい、加害者になることもあります。
9500万円の賠償金命令が出された兵庫県の事故のように、自転車事故の加害者に数百万~数千万円もの高額な賠償金命令が出されることが今後も増えてくることが予想されます。

万が一事故の加害者になった時に被害者はもちろん自分や家族を守るためにも、自転車保険に加入して高額な賠償責任に備えることをお勧めします。

たとえば交通安全協会が販売している「サイクル安心保険」であれば、年間保険料わずか1,230円で1億円もの賠償事故にも対処できます
詳細ページ 全日本交通安全協会 サイクル安心保険

それほど大きくない負担で加入できるので、自転車ユーザーで未加入の人は検討しておくとよいでしょう。