埼玉県上尾市で自転車と歩行者の衝突事故。双方は地面に強く頭を打ち付け意識不明の重体

2021年10月22日18時50分頃、上尾市小敷谷の歩道上にて、自転車を運転する26歳の男性と、対向から歩いて来た会社員男性の58歳が衝突する事故が発生しました。

衝突した勢いで二人は地面に頭を強く打ち付け意識不明の重体。
事故当時、現場には雨が降っており見通しが悪く、目撃者はいなかったようです。

自転車保険に加入していない場合、加害者側は高額な賠償金請求も

自転車も、車などと同じく『車両』として扱われます。
公道を走行するにあたり車両として扱われる自転車にも様々な交通ルールがあります。
自転車側の不注意により事故を発生させてしまった場合、自ずと自転車側の過失の割合は高くなってしまいます。

自転車は歩道と車道が区画されている道路では、原則として自転車は車道を走行しなければなりません。
その為、万が一歩道を走行している最中に歩行者と事故を起こしてしまった場合、ほとんどのケースで自転車側が100%の過失を負うことになります。

《過去の高額賠償請求事例》

・男子小学生が運転する自転車と歩行中の高齢女性の衝突事故。男子小学生側に9521万円の賠償金請求

2008年、夜間に帰宅途中だった当時11歳の男子小学生が運転する自転車が、歩道と車道の区画のない道路にて、前から歩いてきた62歳の女性と正面衝突を起こす事故が発生しました。

事故の衝撃により女性は地面に強く頭を打ちつけ、後遺症が残る重症を負ってしまいました。
当時の男子小学生には支払い能力はない為、母親に9521万円の賠償責任命令が下りました。

■ 事故詳細
自転車による高額な賠償金請求事例

自転車保険に加入していないと、誰にでもこのような高額な賠償金を支払わなければいけない“恐れ”が十分に考えられます。

全国で年々自転車台数は増加しており、どんな人でも気軽に乗ることができる自転車だからこそ、このようなリスクを負ってしまう前に自転車保険に加入することは必須であると言えます。

ヘルメット着用の重要性

近年ヘルメットの着用義務化、あるいは努力義務とする自治体が増えて来ました。
愛知県では子供に限らず自転車を運転するすべての人にヘルメットの着用を努力義務化としました。

■ヘルメット着用義務化の詳細はこちら
ヘルメット着用義務化の詳細記事

今回の上尾市で起きた自転車と歩行者の衝突事故では、歩行者だけではなく自転車を運転していた男性も事故の衝撃で地面に頭部を強く打ちつけています。

自転車と歩行者間での事故の場合、歩行者側が怪我を負うリスクが高いと思われがちですが、今回の事故のように自転車を運転している側にも重傷を負うケースも少なくありません。

また、自転車による死亡事故では頭部外傷により死亡してしまうケースが大半を占めています。
地面に限らず、自動車の硬いボディや電柱やガードレールなどの硬いものに頭を打ちつけることもあります。

事故を未然に防ぐことはもちろん大事ですが、万が一事故を起こしてしまった場合に備えて

頭部を守る”ヘルメット”の着用が今重要になっています。

今回の事故では、事故自体は防ぐことはできなかったかもしれませんが、もし自転車を運転していた男性がヘルメットを着用していた場合はどうでしょうか。
“頭部を強く打ちつけての意識不明の重体”は防ぐ事ができたかもしれません。

前述で触れた自動車保険の加入ももちろん大切です。
ですが、事故を起こした際に第一に考えることはお金ではなく命です。
人間の体で一番大切な場所は頭ですし、自転車保険への加入も必須ですが、私自身まずはヘルメットの着用を優先するべきだと個人的には考えます。