信号のある横断歩道を自転車で渡っていた女性医師が、右側から走ってきたスポーツタイプの自転車と衝突し、死亡する事故が発生しました。
スポーツタイプの自転車の運転手は、「重過失致死」の疑いで逮捕されています。
交通事故は年々減少傾向にありますが、実は自転車事故の割合は増加傾向にあります。
警視庁が発表した2020年の自転車事故の推移に関する資料では、2015年には32%だった交通事故に対する自転車事故の割合が、2020年には40%まで増加しています。
健康志向により自転車利用者が増えてきたところに、新型コロナウイルスが流行し、密を避ける目的で自転車利用をする方や料理の配達代行で自転車を利用する方が増えたことが、自転車事故割合増加の原因でしょう。
自転車は免許不要で乗れる身近な乗り物ですが、道路交通法上では「軽車両」に該当し、安全運転の義務があります。
「免許不要=安全な乗り物」というわけではなく、事故を起こした場合、冒頭で紹介したように相手を死なせることもあります。
自転車事故を起こして相手を傷つけたり死なせたりした場合、または、相手の物を壊してしまった場合、当然ながら加害者は賠償責任を負います。子供が加害者となったら、親が賠償責任を追うこともあります。
万が一の事故による損害賠償に備え、自転車を利用する方は自転車保険に加入することを強くおすすめします。
冒頭で紹介した事故の場合、被害女性が医師だったこともあり、損害賠償額はかなり高額になると予想されます。
他事例では賠償額が数千万円にのぽることもあり、この金額は保険で備えないと、支払いが難しい方がほとんどではないでしょうか。
自転車保険は年間1,000円~2,000円ほどで加入できますし、1契約で家族が補償されます。
備えは被害者のためでもあり自分や家族のためにもなりますので、自転車に乗る際には必ず自動車保険に加入をしてほしいと思います。