大阪市で、82歳男性が男子高校生の自転車にはねられ死亡

2021年12月22日午後3時半ごろ、大阪市城東区の歩道にて、歩道を歩行中だった82歳男性と、自転車で走行中だった高校生が衝突する事故が発生しました。
82歳の男性は事故の衝撃で地面に強く頭を打ち、病院に搬送されましたが搬送先の病院で死亡が確認されました。

男子高校生は事故当時、
『一瞬、よそ見をしていた。気づいたら、前におじいさんがいて、ブレーキをかけたが間に合わなかった』
と話しています。
事故現場は、自転車も走行することができる歩道で、男性は歩道沿いにある店から出てきたところに男子高校生が運転する自転車が走ってきたと言うことです。

男子高校生は交通ルールの違反(スマホ操作、イヤホン着用走行など)はなかったと話していますが、事故現場が見通しの良い直線道路ということもあり、警察は重過失致死の疑いも視野に事故の詳細を調べています。

子供の自転車による死亡事故が増えている

全国の自転車件数は年々減少傾向にあるものの、
2019年は8万473件、
2020年は6万7683件
とまだまだ多くの自転車事故が発生しています。

中でも、年代別の自転車事故件数割合を見てみると、最も事故件数が多かったのは16〜18歳で、次いで2番めに多かったのが13〜15歳と、中高生が最も多く自転車事故を引き起こしていることがわかりました。

また中高生の自転車事故における違反率を見てみると、中高生全体の事故件数1万2265件のうち、法令違反件数が8533件と約7割もの高水準となっていることがわかりました。

自転車事故の原因の多くは、前、左右の不注意によるものが大半を占めており、スマートフォンを操作しながらの運転やイヤホンを装着しての走行、傘さし運転などの行為が13〜18歳に多く見られる傾向にあります。
加えて中高生は学校への登下校に自転車を使用する学生も多い事から事故を頻繁に引き起こしていると考えられます。

下記は中高生が引き起こした自転車死亡事故の事例になります。
この3つの事例の加害者となった中高生は、まさか自分がこのような事故を引き起こすとは夢にも思っていなかったでしょう。

事故を起こしてしまってからでは取り返しがつきません。
今一度、学校単位での自転車の運転マナーや交通ルールの再確認が必要かもしれません。

東京都 男子高校生が運転する自転車と歩行中の男性が衝突し男性が死亡
長崎県 男子高校生と60歳男性の自転車同士の事故、60歳男性が死亡
大阪府 中学生が運転する自転車が歩行中の男性と衝突、男性は死亡

自転車保険には必ず加入しておくべき

今回の事故では、現時点で男子高校生に交通ルールの違反はありませんが、歩行中の82歳の男性は亡くなってしまっています。

万が一自転車保険に男子高校生が加入していなかった場合、自転車と歩行者による事故なので男子高校生は損害賠償を背負うことになります。
また、警察の調査が進み男子高校生に交通ルールの違反が見つかった際には、過失致死罪から重過失致死罪へと移行するため高額な賠償請求が下る可能性があります。

一般的に、男子高校生に高額な賠償請求への支払い能力があることは極めて少ないため、その家族に支払命令が下ることになります。
過去には男子高校生が自転車で交通事故を引き起こし、相手側に言語障害などの重大な後遺症を患わせてしまった事から、9,266万円の賠償請求が高校生とその家族に命じられた事例も存在します。

もしご自身の家族に、ある日突然1億円近い損害賠償請求を突きつけられた場合すんなりと支払うことができるでしょうか?
自家乗用車や愛するマイホームも手放さなければいけなくなってしまうかもしれません。

まずは事故を起こさないことが第一優先ですが、最悪の事態を想定し自転車保険に加入しておくことは自転車を運転する上で最低限の準備要項であると言えます。

■参考
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